最後の一枚の紙

オリジナルのお話
ふつうの文章 · 時間制限なし1 / 10 文目

最後の一枚の紙

地域のお祭りで看板を書くことになり、私たちは大きな紙を机に一枚広げていた。

予備の紙がないと分かると、誰も最初の線を引こうとせず、筆だけが真ん中に残った。

私は字の大きさを小さな紙で試し、友人は看板を置く場所まで歩いて見に行った。

戻った友人は遠くから読むならもっと大きくと両手を広げて教えてくれた。

新聞紙を看板と同じ幅に並べてみると、どこから書き始めるかがようやく決まった。

本番の紙に最初の一字を書いたところで、少し大きすぎたと私は手を止めた。

友人は残りの場所を見て、名前は二段に分けようと新聞紙の上で配置を変えてみせた。

完成した看板は最初の案とは違ったが、通りの向こうからでも読める字になっていた。

立てかけたあとに二人で離れて眺めると、大きすぎた一字が一番よい目印に見えた。

最後の一枚だからこそ相談しながら作った看板が、お祭りの入り口で私たちを迎えていた。

ちいきのおまつりでchiikinoomatsuride
かんばんをかくことになりkanbanwokakukotoninari
わたしたちはおおきなかみをwatashitachihaookinakamiwo
つくえにいちまいひろげていたtsukueniichimaihirogeteita

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